PHILOSOPHY

バスケットの試合に負けた時の考え方

責任の所在

チームが試合に負けた時、指導者はプレーヤーを責めたくなるものです。

「私の言った通りに動かないから」

「決めるべきシュートを決めないから」

「あんなに簡単に抜かれるから」

自分のストレスをプレーヤーにぶつけてスッキリして一体その先に何があるのでしょうか。

悪態をついて罵詈雑言を浴びせれば生徒は上手になるのでしょうか。試合に勝つ様になるのでしょうか。

私は絶対に勝たなければいけない試合で負けて、目標であった県大会出場を後一歩のところで逃しました。

確かにその日は、生徒のシュートはことごとく入らず、練習で作って来たプレーはできているもののノーマークのシュートを決められず、それどころかエアボールの連続で、私の忍耐力が試合中にキレてしまっていた様に思います。

指示した様に動けなかったり、タイムアウトの時の生徒の血の気が引いたりしている様な表情に嫌気がさしていました。

試合に負けた時、私は冷静ではいられませんでした。何も話したくなかったので、「お前たちに話すことはない」と生徒を突き放しました。

今にして思うと、結果的にはそれは正解だったかもしれません。

その日の夜

私は、尊敬するある指導者に教わりました。

『試合に負けるときは指導者のせい』

『試合に勝つときはプレーヤーのおかげ』

私の指導観を根底から変えた一言です。絶対に忘れられない言葉でした。

もし私が試合に負けた悔しさから、頑張ったプレーヤーに対して感情のままに怒りをぶちまけてしまっていたら、チームは間違いなく崩壊していたでしょう。プレーヤーの心は指導者から離れ、バスケットを嫌いになり、ひとつになることは二度となかったでしょう。

次の日私は、生徒に謝りました。

「試合に勝たせてあげられなくてゴメン」

生徒は皆泣きました。

「次は勝てるように練習しよう」

その日から、生徒は厳しい練習にも、嫌な顔せずについてこれるようになりました。

試合に負けるのは100%指導者の責任です。勝たせる準備をしていないコーチが悪いのです。

ここを勘違いしている指導者のチームに未来はないです。

だから私は負けないように、あの子達が今度は嬉し泣きができるように勉強します。

-PHILOSOPHY