ドリブル・ドライブ・モーション・オフェンス(DDMO)
DDMOとは
ドリブル・ドライブ・モーション・オフェンスとは、その名の通り、ボールマンのドライブを中心に組み立てるオフェンスです。パスを基本としたパッシングオフェンスとは異なり、ボールマン中心にオフェンスを組み立てるので、ボールがないところのスクリーンプレーなどが主体ではありません。
どんなチームが向いているオフェンスシステムなのか
このオフェンスシステムは、スリーポイントラインの外側に4人、ゴールの裏側に近いローポスト(デッドロー)に配置します。必然的に、ゴールに近いペイントエリアがガラガラになるので、そこにドライブでレイアップシュートを狙うのが基本的な動きになります。故に、背は小さいが、ドライブができる選手が多い時には抜群の攻撃力を発揮します。
コンセプト
バスケットのオフェンスのゴールへの期待値が最も高い攻撃はフリースローと言われています。平均して2本(1ゴール1点)を7割程度の確率で決めることができるからです。
その時の期待値の計算を、2×0.7で、1.4とします。
ペイント内では、ディフェンスがいるため、ほとんどフリーでシュートを打つことができません。
ペイント内のタフなシュートは5割程度の確率で入るので、2×0.5で1.0です。
一方、ノーマークのスリーポイントは、試合中ならば4割位の確率で入るので
3×0.4で1.2です。
つまり
フリースロー>3P>2P という期待値の順番が成り立つことがわかります。
DDMOは、この考え方に基づき、フリースローと、3Pを中心に攻撃を組み立てます。
簡潔に述べれば、
①ゴールに真っ直ぐドリブルでアタックして、シュートファールをもらう。
②ディフェンスがヘルプに来たらパスを出して3P
この2つに大きく分類されます。
もちろん理論的にはこの2つを実行できれば点数は入っていくのですが、そう上手くいかないのがバスケットの面白いところ。
フロアにいる選手のポジショニングを整えて、良いスペーシングで攻撃するのが大事です。
そこで、ある程度
規則的な動きが必要になります。
最初の配置はこうです。
特徴的なのは②と③の選手は通常フォワードポジションと言われるフリースローラインの延長線とスリーポイントラインが交差する場所ではなく、初めからコーナーに立っていることです。
これにより、①のボールを持っている選手は、②の選手にパスを出すことは難しくなる反面
ドライブをするスペースが十分に確保されているので、1on1で自分のマークマンに対してガンガンアタックすることが可能になります。
⑤の選手は、ハイポストにも、ローポストにも立つことなく、ゴールのやや後ろ=デッドローと言われる場所に立ちます。
これも①の選手がドライブをするスペースを確保するためです。
ここからどのような攻撃ができるのか、そしてドライブに対してどのような合わせが発生するのかは、また詳しく書きます。